緑オリーブ法律事務所ブログ

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今年の参議院通常選挙に関する一人一票実現訴訟(いわゆる一票の格差訴訟)について、濵嶌も原告代理人を務めた名古屋高裁訴訟の判決がありました。

いわゆる違憲状態判決で、投票価値の較差は「違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態」だとしましたが、国会に幅広い裁量を認め、私たちが(というか憲法が)求める〝一人一票〟の実現には遠く及ばない、期待外れの判決でした。
即日上告の手続をとりました。

とはいえ、そんな判決であっても、現在の国会が違憲状態であることは認めました。

記者会見でもコメントしましたが、安倍首相は、「決められる」政治だと言っていたものの、正当な選挙で選ばれた議員とは言えないのだから、「決めてはいけない」政治家が、秘密保護法のような「決めてはいけない」法律を、世論を無視して強行採決という「決めてはいけない」方法で、決めたことになります。そのくせ、一票の格差是正という一番最初にやらなければならないことは、いつまで経っても「決められない」。
もはや国会に任せられないのだから、裁判所が明確な意思表示をすべきです。最高裁に期待したいと思います。(浜島将周)
新聞記事 一票の格差2013参院選・名古屋判決

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