緑オリーブ法律事務所ブログ

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 大きく報道されましたが、同性婚が認められないのは憲法で保障された「婚姻の自由」や「平等原則」に反するとして、同性カップルが国に損害賠償を求めた裁判(「結婚の自由をすべての人に」訴訟)の愛知訴訟で、5月30日、名古屋地方裁判所は、同性カップルを法律婚制度から排除している現行民法・戸籍法の規定は違憲との判断をしました。(NHK NEWS WEB・5月30日東海テレビWeb・5月30日朝日新聞DIGITAL・5月30日東京新聞Web・5月30日等)
 2021年3月の札幌地裁判決(当ブログ2021年3月27日「婚姻の自由をすべての人に(札幌地裁判決)」)に続く2件目の違憲判断です(ほかに東京地裁が違憲状態だと指摘しています。)。


 名古屋地裁は、結婚の意義について、「生殖や子の育成のみにあるわけではなく、伝統的な家族観が唯一絶対のものではなくなっている」と言及し、また、同性婚導入に賛成する意見が増え、「同性愛者を法律婚から排除する合理性が揺らいでおり、無視できない状況だ」とした上で、民法・戸籍法の婚姻に関する諸規定が異性カップルに対してのみ、法律婚制度を設けて、その範囲を限定し、同性カップルに対しては、その関係を国の制度として公証することなく、その関係を保護するのにふさわしい効果を付与するための枠組みすら与えていないことが、国会の立法裁量の範囲を超えており、憲法24条2項および憲法14条1項に違反するとの判断を示しました。
 他方、名古屋地裁は、憲法の制定時において、婚姻を一男一女の法律的結合関係をいうものと想定していたとして、憲法24条1項違反とまでは認めず、また、国会が同性間の婚姻を可能とする立法措置を講じないことは国家賠償法上違法とはいえないとして、原告らの請求は棄却しました。


 札幌地裁判決からさらに一歩踏み込んだ画期駅な判決だと思います。
 判決文や解説文のURLを下記に貼り付けますので、是非、ご一読ください。
 岸田文雄首相が国会で同性婚に関して、「社会が変わってしまう課題だ」と述べるなど、保守派といわれる方々の賛同が得られず、LGBT法案(しかも、保守派にかなり譲歩した案)の成立すら不透明な状況だとされていますが、世界は変わっているのだと理解いただきたいものです。(浜島将周)


・判決全文はこちら


・判決要旨はこちら


・愛知訴訟弁護団声明はこちら




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