緑オリーブ法律事務所ブログ

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 昨年2022年12月に成立した親子法の一部を改正する改正民法のご紹介、連載4回目です。


 前回(2023年5月6日「親子法制に関する民法改正(その3) ~嫡出推定規定等の見直し①(無戸籍の要因等と改正法の概要)」)でお伝えした〝離婚後300日問題〟等を解消すべく、民法772条は、以下のように改正されました。


1項 妻が婚姻中に懐胎した子は、当該婚姻における夫の子と推定する。女が婚姻前に懐胎した子であって、婚姻が成立した後に生まれたものも、同様とする。


2項 前項の場合において、婚姻の成立の日から200日以内に生まれた子は、婚姻前に懐胎したものと推定し、婚姻の成立の日から200日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。


3項 第1項の場合において、女が子を懐胎した時から子の出生の時までの間に二以上の婚姻をしていたときは、その子は、その出生の直近の婚姻における夫の子と推定する。


4項 前3項の規定により父が定められた子について、第774条の規定によりその父の嫡出であることが否認された場合における前項の規定の適用については、同項中「直近の婚姻」とあるのは、「直近の婚姻(第774条の規定により子がその嫡出であることが否認された夫との間の婚姻を除く。)」とする。


 つまり…
〈婚姻後200日以内の出生〉
・ 婚姻前に懐胎した子であっても、婚姻成立後に出生した場合は(現)夫の子と推定されることになりました。婚姻後の出生の場合は、(現)夫の子である蓋然性があり、夫婦による子の養育が期待できるからです。
 前回の例でいえば、生まれた子どもは、C男の子であると推定されます。


〈婚姻~婚姻解消後300日以内の出生〉
・ 子の地位の安定等の観点から、300日推定は維持されました。
・ 再婚後に出生した場合は、後婚の夫の子と推定されます。
・ 後婚の夫について嫡出否認された場合は、その前の夫の子と推定されます。なお、前夫は利害を有することから、嫡出否認権が認められます。
・ 婚姻解消の原因(離婚・死別・取消)を問わず、統一的な扱いとされました。
した。
○ 女性の再婚禁止規定(現行民法733条。女性は、離婚から100日間については再婚を禁止されている。)は削除されました。嫡出推定の制度を大幅に見直すことになり、このような規定を存続させる意味がなくなったからです。(浜島将周)



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