弁護士
よこち あけみ横地 明美
(愛知県弁護士会所属)弁護士より一言
個人的経験から、家族をめぐる問題に弁護士として携わりたいと思い、弁護士になりました。家庭や職場でのトラブルや被害の解決、特に、社会的に弱い立場にある女性のお力になれればと思っています。
重点取扱分野
同居中に夫婦関係が悪化した場合や別居後、生活費(婚姻費用)の分担、子どもの監護者指定や面会交流、離婚するかしないか、離婚する場合の条件が問題となる場合があります。
子どもの監護者(身の回りの世話をすること)や親権者について父母での話し合いができず、家庭裁判所が判断する場合は、子どもの福祉、なかでも心身の安全を最優先に、それぞれの親の監護実績、監護補助態勢、親子関係、子の意向など、様々な要素が考慮されますので、弁護士は一方の当事者の代理人として主張・立証を行います。
協議離婚についてご依頼いただく場合、弁護士は一方の代理人として、相手方との連絡・協議の窓口となり、離婚条件について交渉したり、公正証書を作成する場合は案を作らせて頂いたりします。
人生の大きな節目となる離婚は、夫婦関係を解消し、夫婦共有財産の行方を決めて清算し、お子さんがいる場合は将来も見すえながら監護・親権・養育費・面会交流に関することを話し合わなくてはなりません。プライベートで込み入った事情やご自分の思いを伝えやすく、信頼関係が構築できる、相性のよい弁護士に巡り合って頂くことが大切かと思います。
また、離婚時に決めていなかった財産分与や年金分割等について離婚後にあらためて協議したい場合や、いったん決めた養育費、面会交流、監護者・親権者について、合意や決定後に事情変更があったので決め直したいという場合なども、どうぞご相談ください。
「DV」というと、殴る、蹴るという身体的暴力をイメージしがちですが、行為者の意図にかかわらず、精神的・心理的、経済的、性的に、(元)パートナーを支配・コントロールするものは、DVにあたります。一つ一つはささいな言動や態度でも、家庭内で日常的に積み重ねられると、不安や恐怖を与え、被害者の尊厳と自由を奪い、心身にダメージを与え、経済的不利益を与える事案も多くみられます。なお、子どもにとって、父母間のDVは心理的虐待にあたります。
→ 内閣府のウェブサイト
もし身の危険がある場合は、110番通報や警察署生活安全課にDV相談を、心身の安全確保のために加害者から避難することを検討する場合は配偶者暴力相談支援センター等へ相談することをおすすめします。
DV防止法改正によって、非身体的暴力も保護命令(接近禁止命令)の対象となりました。
加害者から、被害者や子ども等への暴力やつきまといの危険が大きい場合は、接近禁止や退去命令を求める保護命令の申し立てについてもご相談ください。
DVを伴う(元)夫婦・パートナー関係では、子どもをめぐる問題(面会交流、監護者指定と子の引き渡し)や離婚(親権、養育費、財産分与、慰謝料等)についても、特にDVがみられない事案よりも当事者間の対立が激しく、紛争解決が困難・長期化することがありますので、ご相談いただければと思います。
→ 内閣府のウェブサイト
意に沿わない性的言動は、(元)夫婦や交際相手(→性的DV)、親子(→性虐待)、職場(→セクハラ)など、親しい関係や身近な場で起き、繰り返されることも多いのが実態です。
被害者は、人格と尊厳を傷つけられ、長期にわたりPTSDやメンタル悪化など心身に深刻な悪影響を受け、避難・別居を余儀なくされたり、学校や職場に行けなくなったり、加害者からつきまとわれてストーカー被害に遭うなど、社会生活上重大な影響を受け、心身の安全が害される場合もあります。痴漢、盗撮、SNS等での性的画像の要求・拡散、いわゆるリベンジポルノ等の被害も深刻です。
刑法改正により、不同意性交等罪や不同意わいせつ罪の名称変更と要件が具体化され、いわゆる撮影等罪が新設されました。性犯罪防止と、より適正な事件化・処罰が期待されます。
被害に遭った場合に、自責の念、羞恥心、二次被害のおそれ、報復のおそれ、忘れたい等の思いから、被害をどこへも申告・相談せずに我慢してしまうこともあると思います。それでも、被害を受けた事について、悪いのは加害者です。ご自分を責めず、できれば記憶が鮮明なうちに、また、証拠採取や必要なケアを受けられるようにするためにも、早期にワンストップセンターへ相談することをおすすめします(プライバシーは守られ、警察、医師、弁護士等とも連携しています)。
→ 内閣府のウェブサイト
弁護士による被害者支援には、刑法等の犯罪に当たる事案について警察への被害届提出や刑事告訴のサポート、刑事裁判の被害者参加(対象事件のみ)などがあります(刑事事件としての対応)。
加害者が特定でき、連絡先が分かる場合は損害賠償請求等の示談交渉も可能です(民事事件としての対応)。
職場のセクハラやパワーハラスメントの事案では、会社への相談・申告、対応の申し入れ等について助言させて頂いたり、協議・交渉をお引き受けすることもできますので、ご相談ください。
略歴
名古屋市出身。南山高校(女子部)、東北大学法学部、名古屋市役所勤務を経て、名古屋大学法科大学院卒業。2011年弁護士登録(愛知県弁護士会)。他事務所を経て2013年から緑オリーブ法律事務所に所属。
公職等
〈現職 ※2024年4月1日現在〉
〈任期満了したもの〉
所属委員会・所属団体・弁護団など
〈2024年3月末日時点〉
主な講演・研修
〈DVについて〉
〈職場のハラスメントについて〉