今年も、『通信簿』が完成しました!
平成11年の地方自治法改正により、中核市以上の自治体に、弁護士や公認会計士など「外部監査人」による「包括外部監査」が義務づけられました。
この外部監査人が市民のための自治体の「お目付役」となれるのか、それとも従前の監査委員の「屋上屋」や 「税の無駄遣い」になってしまうのかは、それを見る市民自身の「監査」の力によるものだといえます。
そこで、全国市民オンブズマン連絡会議では、全国の自治体の財政をはじめとする行政の刷新と改善にどれだけ役立つのかに注目し、平成11年度以来、包括外部監査の報告について、市民オンブズマンの目で評価し、冊子にまとめてきました。
その2019年版が、9月24日に発行となりました。(チラシはこちら)
濵嶌は、弁護士1年目から、包括外部監査評価班のメンバーとなって、この『通信簿』の作成にかかわっています。昨年はピンチヒッターで事務局長を務めましたが、今年は平班員でした。
全国の評価の概要については、こちらをご覧ください。
新聞でも、一部取り上げられました。(毎日新聞Web・9月24日)
なお、ウェブ上では記事を発見できなかったのですが、中日新聞・9月25日朝刊では、名古屋市の措置評価について、評価班がレッドカードを出したことが取り上げられました。名古屋市は、報告書の〈指摘〉に対しては簡潔ですが措置状況を報告するのに、〈意見〉に対してはまったく言及しない、という姿勢をずっと維持していることに対して、評価班から警告を発したものです。
もし気になる報告書があるなら、是非読んでみてください。各自治体とも、HPから簡単にダウンロードできるようにしてくれています。全国どこでも同じような問題を抱えている自治体は多いですから、報告書の当該自治体だけでなく、あなたがお住まいの自治体にとっても参考になるはずです。
『通信簿』を購入したいという方(ありがとうございます!)は、前掲のチラシのほか、こちらのフォームをご利用ください。
綿密な監査がなされ、質の高い報告書が作成され、それを自治体が真摯に受け止めてよりよい行政がなされるよう、自治体だけでなく市民のみなさんも報告書を活用していただけたらと思います。(浜島将周)