濵嶌が事務局長を務める「秘密法と共謀罪に反対する愛知の会」が、結成6年を迎えます。
安倍政権の目指す「戦後レジームからの脱却」―これが戦前回帰の企てであることは明らかです。そのために、安倍政権は市民の反対の声を無視して、秘密保護法、安保法・戦争法など次々に法制定・改定を強行してきました。そして、昨年制定された共謀罪法。その本当の意味を知り、廃止に追い込むための方法を考えるために、歴史に学びましょう。治安維持法制定の経緯を学び、治安維持法下の日本の姿を学び、治安維持法廃止後の刑事法制を学ぶことで、私たちは大きなヒントを得られるはずです。
「秘密法と共謀罪に反対する愛知の会」6周年総会+記念講演に是非ご参加ください。(浜島将周)
今こそ学ぼう 治安維持法と共謀罪
日 時 2018年4月8日(日)
総 会 開場:13時15分
開会:13時30分
記念講演会 開演:14時15分
閉会:16時45分
場 所 ウィルあいち 大会議室
(地下鉄名城線「市役所」駅2番出口東へ徒歩10分)
講 師 内田博文さん(九州大学名誉教授) 「治安維持法と共謀罪」
【プロフィール】
1946年大阪府生まれ。京都大学大学院法学研究科修士課程修了。専門は刑事法学(人権)、近代刑法史研究。主な単著に『刑法学における歴史研究の意義と方法』(九州大学出版会)、『刑法と戦争―戦時治安法制のつくり方』(みすず書房)、『治安維持法の教訓 権利運動の制限と憲法改正』(みすず書房)、『治安維持法と共謀罪』(2017年、岩波新書)など。現在、長年の研究を踏まえて、共謀罪の危険性について積極的に発言を重ねている。
報 告 原 夏子さん 「父・新村猛と治安維持法」
参加費 500円
チラシはこちら
<4.10.追記>
4月8日の総会・記念講演には、200人を超えるみなさんに参加いただきました。
記念講演における内田博文先生のご講演概要は、レジュメをご覧ください。
治安維持法は成立後、改正を重ねて、適用範囲を済し崩し的に拡大させた。
治安維持法のこれらの流れと、現在の秘密保護法・安全保障法制・共謀罪の流れが非常に似ている。かつ、その流れのスピードが増している。
戦前の治安維持法下では、警察による監視だけでなく、国民による総合監視がされていた。そして、社会が「国と善良な市民」対「社会の敵」という対立構造になり、「社会の敵」には基本的人権を尊重する必要はないという考えが広まった。現在もそうなってきている。
しかし、戦前と異なり、現在の市民は日本国憲法という武器を持っており、反対する権利が保障されている。
デモや集会をしたり、本を出したり、投書したり、共謀罪は違憲だという訴訟を起こすこともできる。
このような武器を十分活用すべきであり、その意欲と能力と勇気が必要だ。
原夏子さんからのご報告も、胸に迫るものがありました。
お父様である新村猛さん(→Wikipedia)が亡くなった後、ご自宅から『治安維持法違反被告』という予審調書が発見されたとのことで、治安維持法下での不当な逮捕・勾留・裁判の実態、被疑者・被告人とされた本人のみならず家族に及ぼす悪影響が、事実をもって報告されました。
中日新聞(4月10日朝刊)が記事を載せてくださいました。(浜島将周)