「ブラックバイト」という言葉をご存じでしょうか。過重・違法労働を行わせる「ブラック企業」という言葉は，既に広く社会的に認知されています。「ブラックバイト」はその派生語で，違法な長時間労働をさせたり，契約内容と違った業務をさせたり，厳しいノルマを課したり，大学の試験期間であっても休ませてくれないなど，学生であることを尊重しないアルバイトのことをいいます。
ブラックバイトが増加している背景には，企業側には，従来ならば正社員または契約社員に任せていた業務を，賃金のコストを削減するために非正規雇用の割合を増やすという経営方針があります。また，アルバイトとして働いている学生にとっても，近年の経済状況の悪化・学費の高騰などから，親からの仕送り額の減少やそのために学生自身が学費を稼がなくてはならないなど，たとえブラックバイトであったとしても容易に辞めることができないという厳しい現実があります。
しかし，アルバイトであっても法律上「労働者」であることに変わりはなく，労働者としての権利があります。自分や家族・友人のアルバイトがブラックバイトではないか，気になる方は以下のチェックリストで確認してみてください。該当する方は弁護士等へ相談されることをおすすめします。愛知県にはブラックバイト対策弁護団もあり，学生は相談無料となっています（TEL０５２－２１１－２２３６）。（亀井千恵子）
