現在の法律では、労働者の心身の健康などに配慮して働く時間について制限があります。
いわゆる「残業」も無制限ではありませんし、残業した場合は会社が残業代を払うことになっています。このようなルールがあっても、ルールを超えた長時間労働やサービス残業が横行し、心身の健康を害したり、過労死・過労自殺という悲しい問題も起きています。
しかし政府は、一定の労働者について現在のルールを適用しない制度、いわゆる残業代ゼロ法案を提出しようとしています。
残業代ゼロ法案は、総合的にみれば労働時間に見合わない不当な待遇を生んだり、職場のメンタルヘルスや過労死防止にも逆行します。男女をとわず、仕事と家庭の役割(育児や介護など)の両立もますます困難になるでしょう。
残業代ゼロ法案については、ブラック企業被害対策弁護団による「ブラック法案によろしく」という漫画がわかりやすいのでご紹介させていただきます。
http://black-taisaku-bengodan.jp/burahou/
(橫地明美)