緑オリーブ法律事務所ブログ

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一昨日12月14日の衆議院総選挙に関して、昨日15日、一人一票実現訴訟(いわゆる一票の格差訴訟)を全国一斉提訴しました。全295選挙区の提訴です。
報道各社も大きく取り上げてくださいました。(朝日新聞WEB版・12月15日産経新聞WEB版・12月15日NHK・12月15日など)

裁判官が考える今回の最大の争点は、いわゆる「0増5減」実施の評価でしょう。
しかし、代理人弁護士グループとしては、それはすでに争点ではないと考えています。「0増5減」は、較差〝2倍〟を念頭に置いた小手先の見直しにすぎない、現在の選挙割りの根底にある「一人別枠方式」は、すでに2回前の衆院選のときの最高裁判決で憲法の求める投票価値の平等の要求に反していると言明されていた、追求すべきは2倍未満でなく、あくまで〝1倍〟=一人〝1票〟の実現である、と考えるからです。
較差2倍を認めるということは、0.5票の存在を認めるということです。現に今回の選挙では、0.5票の選挙区が存在しています(東海三県でいえば、愛知県第12区(岡崎市))。2人合わせてようやく1票、一人前というのに納得できますか。いや、0.6票だって0.9票だっておかしいと思いませんか。誰もが等しく1票ずつが与えられていなければ、投票価値は平等ではありませんし、民意を正しく反映した国会にならないはずです。

衆院選については、前々回、前回と2回続けて、最高裁は「違憲状態」であると判断しています。それなのに、これまで国会がした是正は、あくまで小手先のものにとどまっている…最高裁のメッセージを、国会はまたも無視しました。
今度こそ、全国の高裁、最高裁が、そろって国会にレッドカード=違憲無効判決を下してくれるものと期待しています。

濵嶌が名古屋高裁訴訟の代理人を務めていますので、新聞にコメントが掲載されました。(浜島将周)

新聞記事 一票の格差2014衆院選・提訴

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