大きく報道されましたし、現在も報道が続いていますが、7月1日、安倍内閣は、今回もまた国民の多数の反対や疑念の声を無視して、集団的自衛権行使容認を閣議決定しました。
集団的自衛権行使容認については、
1.現行憲法下で集団的自衛権の行使ができるか、という憲法解釈の問題
2.国民の生命・安全を守るために集団的自衛権行使が必要か、という政策論の問題
を区別して議論する必要があります。
私は、1.、2.いずれの観点からも、集団的自衛権行使容認は誤りであると考えます。
その理由の概要は、私も所属する
日本弁護士連合会、
愛知県弁護士会、
自由法曹団の各弁護士団体が、閣議決定に抗議する声明を発表し、そこに記載されていますので、ご覧ください。
2.政策論として行使容認に賛成の方も、1.いっときの内閣が解釈変更という手段で憲法という最高法規を無視していいのか、考えていただきたいと思います。
閣議決定がされた日の夕刻、全国各地で、決定に反対する声が上がりました。
名古屋でも、愛知県弁護士会等が名古屋駅前で街頭活動をするなど、市内各地で、決定に反対する声が上がりました。
閣議決定されたとはいえ、実際に集団的自衛権を行使するには、法律の根拠が必要になります。この秋の臨時国会あるいは来年の通常国会には、多数の関連法案の改正や制定が審議されることになるでしょうが、これを阻止できれば、行使させずにいられます。閣議決定も撤回させられるかもしれません。
政府が歯止めにならないなら、国会が歯止めになればいいし、国会が歯止めにならないなら、国民世論が歯止めになればいいのです。
平和な日本であるために、愛知県弁護士会も秘密保全法に反対する愛知の会も、安倍政権が進める戦争政策に反対し、集団的自衛権行使容認閣議決定の撤回を求め続けます。(浜島将周)