弁護士二十数名で連れだって、地元の原発問題を考えるツアーに行ってきました。
ひとつは再稼働に向けて準備を進めている静岡県御前崎市の浜岡原発(の見学施設)。
1年半ほど前にも行きましたが、その頃と比べ、確かに防潮堤は高いものができていました。しかし、それで本当に〝安全〟になったのでしょうか。福島第一原発事故の原因は津波だけではない、地震の揺れそのものによって大きな破損があったことが、すでに明らかになっています。私個人としては、地震大国日本で、しかも想定東海地震の震源域にある浜岡原発の再稼働はありえないと思っています。
もうひとつは、三重県南伊勢町・大紀町の芦浜原発の(旧)予定地。
浜岡原発と同じ頃に建設問題が持ち上がりましたが、こちらは住民の粘り強い反対運動の結果、2000年に白紙撤回されました。ただ、今でも、中部電力は予定地の所有権を手放さず、地元事務所も維持しているとのこと。まだ新設をあきらめていないのでしょうか。反対運動に携わった地元漁師の方から、〝お金〟で地元が分断されていく様子、原発事故がなくとも故郷が破壊されていく様子を聞き、胸が苦しくなりました。
また、寄り道して、騒音問題で訴訟になっている愛知県田原市の風力発電施設(風車)も見てきました。
写真は芦浜原発の(旧)予定地。漁船を出していただいて、海側から見ることができました。(浜島将周)