今年も、『通信簿』が完成しました!
1999(平成11)年の地方自治法改正により、中核市以上の自治体に、弁護士や公認会計士など専門家からなる外部監査人による包括外部監査が義務づけられました。
この外部監査人が市民のための自治体の「お目付役」となれるのか、それとも従前の監査委員の「屋上屋」や 「税の無駄遣い」になってしまうのかは、それを見る市民自身の「監査」の力によるものだといえます。
そこで、全国市民オンブズマン連絡会議では、全国の自治体の財政をはじめとする行政の刷新と改善にどれだけ役立つのかに注目し、包括外部監査の報告書(以下「報告書」)について、市民オンブズマンの目で評価し、冊子にまとめてきました。
また、2009(平成21)年からは、全国の実施自治体の措置報告(監査報告書の結果(指摘事項・意見)について当該自治体がどのように対応し、公表したか)を分析し、その評価もまとめるようになりました。
その2024年版が、8月26日に発行となりました。(チラシはこちら)
濵嶌は、弁護士1年目から、包括外部監査評価班のメンバーとなって、この『通信簿』の作成にかかわっています。
全国の評価の概要については、こちらをご覧ください。
今年は、オンブズマン大賞については「該当なし」となりましたが、岐阜県の包括外部監査報告書(監査人:尾藤 望 弁護士、テーマ:岐阜県の子どもに関する補助金、愛知県の報告書(監査人:田口 勤 弁護士、テーマ:歳出(貸付金を除く)を伴う契約について)など4つの報告書を優秀賞に選出しました。(産経新聞Web「包括外部監査、富山など4自治体に「優秀賞」 市民オンブズマン連絡会議」8月26日、中日新聞Web「愛知県&岐阜県の包括外部監査が優秀賞に 市民オンブズマンが全国自治体の報告書評価」8月27日)
そのほか、もし気になる報告書があるなら、是非読んでみてください。各自治体とも、HPから簡単にダウンロードできるようにしてくれています。全国どこでも同じような問題を抱えている自治体は多いですから、報告書の当該自治体だけでなく、あなたがお住まいの自治体にとっても参考になるはずです。
また、各自治体の措置報告状況もさまざまです。あなたがお住まいの自治体が、せっかくの報告書を十分に活用しているか、チェックしてみてください。
『通信簿』を購入したいという方(ありがとうございます!)は、前掲のチラシのほか、こちらのフォームをご利用ください。
綿密な監査がなされ、質の高い報告書が作成され、それを自治体が真摯に受け止めてよりよい行政がなされるよう、自治体だけでなく市民のみなさんも報告書を活用していただけたらと思います。(浜島将周)
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