ひとつ前の当ブログ記事(2023年4月1日「成年後見人は死後事務を行えない」)で、「被後見人に相続人がいない場合や、相続人全員が相続放棄をされた場合には、財産を引き継ぐ相手がいないため、家庭裁判所に「相続財産管理人」選任を申し立て、裁判所から選任された相続財産管理人に財産を引き継ぎます。」と書きました。
今日、私が某家庭裁判所に、相続財産管理人選任を申し立てようと思って連絡をとったところ、「改正民法の施行によって、4月1日から「相続財産管理人」は「相続財産清算人」になっています。」と指摘されました。(恥ずかしながら、すっかり頭から抜けていました…。)
本年4月1日施行の民法改正によって、従来の「相続財産管理人」は「相続財産清算人」に名称変更されました。
同改正によって、従来3段階の「公告」を要していたものが(2023年1月24日「遺産の相続人がいないとき」参照)、並行して行えるよう改正され、権利関係の確定に最低必要な期間が計10か月から6か月に短縮されました。
なお、新たに相続財産の保存行為を行う「相続財産管理人」という制度ができています(改正民法897条の2(新設))。(浜島将周)
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