ご報告が遅れましたが、11月25日に設楽ダム第二次訴訟の控訴審判決が言い渡されました。住民側の控訴が棄却され、住民ら原告敗訴の第一審判決が支持されました。(中日新聞WEB版・11月26日)(なお、第一審判決のご報告はこちら→2022.3.25.「設楽ダム第二次訴訟について住民の訴え退ける地裁判決」をご参照ください。)
控訴審判決は、第一審判決をそのまま追認するもので、住民ら原告(控訴人)の主張はことごとく排斥されました。
控訴審判決は、人口減少の事実は認めるとしても、「水需要の動向は人口の増減だけでなく、今後の商業施設やリゾート開発などでも変動し、不確定要素に対応できるようにする必要がある」としました。住民らは、東三河地区の明らかな水余りの現状と将来予測を具体的なデータをもとに示しましたが、控訴審判決は、「渇水によって生活に影響が生ずることがないよう努める責務があり、県の判断は不当とはいえない」としました。
控訴審は第1回期日で即日結審されましたので、このような判決が下されるであろうことは予想されましたが、それにしても、あまりに行政の裁量を広く認めた不当な判断だと考えます。
住民らは、上告する方針です。(浜島将周)
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